自己紹介

こんにちは、アレクサンドル・勇一郎・クレベール・ブキャンと申します。天文物理学の博士です。専門分野は観測的銀河系外天文学です。フランス人と日本人のハーフという多様なバックグラウンドを誇りに思っています。

2019年、松本城にて(大雨)

科学的興味・関心

私は銀河が形成され、時間の経過とともにどのように変化するかを研究することに非常に興味があります。特に、近くの銀河において星の形成メカニズムを探求しています。銀河内で星の形成が開始される要因や停止される要因については、まだ多くの未解明な点が存在しています。特に、銀河の外側の領域については、まだ多くの未知の領域が広がっています。

私の研究では、GALEX(ギャレックス)、Spitzer(スピッツァー)、HST(ハッブル)などの宇宙望遠鏡から得られたデータを使用しています。これらの望遠鏡は、紫外線や赤外線など、異なる波長範囲の光を観測することができます。さらに、カナリア諸島に位置するGTC(カナリー大型望遠鏡、またはカナリア大望遠鏡とも呼ばれる)やすばる望遠鏡などの地上大型望遠鏡も活用しています。

詳しくは研究セクションをご覧ください。

NGC 1512渦巻銀河。GALEX宇宙望遠鏡の FUV+NUV(遠紫外線+近紫外線)合成カラー画像。銀河中心から遠く離れた場所に、広い範囲で星形成活動が起きていることがわかります。

学歴(逆順)

天文学の道を進むにつれ、世界中を旅することになりました。世界の様々な天文台や研究所を訪れました。素晴らしい人たちとの出会いもたくさんありました。

  • 2018年〜2020年:カナリア天体物理学研究所(IAC、テネリフェ島、カナリア諸島)
    ・ポスドク研究員としてムニョス・トゥニョン教授の指導のもと、エスタリードス(ESTALLIDOS)グループでHII領域を研究し、銀河ディスクの金属量勾配を測定
  • 2012年〜2018年:マドリード・コンプルテンセ大学(UCM、スペイン)
    ・天文物理学の博士号(PhD)を首席で修得
    ・アルマンド・ヒル・デ・パス教授の指導のもと、近くの銀河のサンプルに関する研究を行う
  • マリー・キュリー・フェローシップ(MSCA、欧州連合)
    ・若手研究者としてマリー・キュリー・フェローシップを受け取り、研究プロジェクトに参加
    ・「詳細な銀河の解剖(Detailed Anatomy of Galaxies)(DAGAL)プロジェクト」への貢献
  • MEGARA IFU&MOS装置(分光器)(GTC、カナリア大望遠鏡)
    ・MEGARA観測準備ソフトウェアスイート(MOPSS)のソフトウェア開発者の一員として活動
  • 2005年〜2007年:トロント大学(UofT、カナダ)
    ・天文学および天文物理学修士号(MSc)を修得
  • 2004年〜2005年:ジェミニ北天文台(Gemini North、アメリカ合衆国)
    ・研究アシスタントとして一年のインターンシップ、遠方銀河の研究に参加
  • 2000年〜2004年:ハワイ大学ヒロ校(UHH、アメリカ合衆国)
    ・天文学専攻および数学の副専攻を含む学士号(BSc)を首席で修得
  • 1997年〜1999年:リセ・ビュフォン(パリ、フランス)
    ・「classes préparatoires(MPSI)」修了
  • 1986年〜1997年:在日日仏人学校(リセ・フランコ=ジャポネ・ドゥ・トーキョウ)
    ・理系バカロレアを修得し、卒業

パブリック・アウトリーチ(啓蒙)活動

修士課程から博士課程に進む前の5年間、東京でフリーランス天文教育者およびパブリック・アウトリーチ・スペシャリストとして働いていました。また、私は国立天文台(NAOJ)から科学プロデューサー(1期生)の資格ももらいました。

科学文化形成ユニット(国立天文台)、1期生、2007-2008、卒業生。

日本での私の活動の中で、プラネタリウムや科学博物館等のフルドームデジタルプロジェクションや平面プロジェクションの映像制作、さらに学校向けの教育ビデオの制作(東京書籍)、NHKの番組(コズミックフロント、グレイトネイチャー等)をお手伝いしてきました。さまざまなプロジェクトに携わる機会を得ました。

中でも重要な業績の一つは、2008年に東京の科学技術館のシンラドームで上映されている3Dフルドーム映画「Cosmic Discoveries」(オリハルコンテクノロジーズ著)の監督と編集を手がけたことです。さらに、名古屋市科学館の展示物の一部(学研と共同制作)にも貢献してきました。

詳しくはアーカイヴをご覧ください。

その他の関心ごと

ウェブ技術のさまざまな側面、主にHTML、CSS、JS、ReactJS、Typescriptなどにも興味を持っています。また、Pythonを使用したデータ分析にも取り組んでおり、3DやVR技術を通じたデータの可視化の可能性にも興味があります。さらに、Web3(ブロックチェーン技術)やAIといった新しい分野にも興味を持ち、機械学習(ML)やディープラーニング(DL)を含んだ領域を探求しています。

プログラミングページには、制作物の一部をご覧いただけます。ブログも試みていますが、あまり更新はしておらず、かなり放置されています。

2014年、コンプルテンセ大学の天文台にて撮影(撮影者:エゼキエル・スキャグネティー氏)